不動産取引において、所有する土地の範囲を明確に示す「境界明示」は重要な手続きの一つです。しかし、一般の方にはあまり馴染みがないため、その必要性やメリットが理解されていないことも多いかもしれません。そこで今回は、境界明示の意味やそのメリット、具体的な方法について詳しくお伝えします。
境界明示とは?
境界明示とは、土地の所有者が自身の土地の範囲、すなわち「境界線」を明確に示すことを指します。この境界線は、法的な土地の範囲を正確に定めるもので、隣接する土地の所有者との間でトラブルを防ぐために非常に重要な役割を果たします。
特に中古物件や古い土地の場合、土地の境界が曖昧なことが多く、その場合は境界を確認し、明確にする作業が必要です。境界が不明確なまま取引が進んでしまうと、後々隣地とのトラブルや土地の面積に関する問題が発生するリスクが高まります。
境界を明示するメリット
1. 所有土地の範囲を正確に把握できて安心
まず第一に、境界を明示することで、所有している土地の正確な範囲を把握できます。これにより、土地を活用する際に無駄なく有効に活用できるほか、売却時にも適切な評価を受けることが可能です。土地の価値を最大限に引き出すためには、境界を明確にしておくことが必要不可欠です。
2. 隣地とのトラブルの原因を予防できる
境界が不明確な場合、隣地とのトラブルが生じるリスクが高くなります。例えば、隣地所有者が誤って自分の土地に越境している場合や、反対にこちらが隣地を侵害している場合、後から気づいて問題が発覚することがあります。しかし、あらかじめ境界を明示しておけば、こうしたトラブルを予防することが可能です。
特に境界が曖昧なままフェンスや塀を設置したり、建物を建てたりすると、後々境界線を巡って大きな紛争に発展することもあります。境界を明示しておけば、このようなリスクを未然に防ぐことができます。
中古物件での境界確認の重要性
中古物件の取引においては、特に境界確認が重要です。新築物件とは異なり、古い土地や建物では、時代の経過とともに境界が不明確になっていることがあります。具体的には、以下のようなリスクがあります。
1. 境界がはっきりしていないことがある
中古物件では、過去の所有者や隣地所有者との間で正式な境界が確定されていない場合があります。この場合、境界が曖昧なまま取引が進められ、購入後に境界線を巡るトラブルが発生する可能性があります。こうしたリスクを避けるためにも、購入前に現地で境界の確認を行うことが重要です。
2. 面積が変わるおそれがある
中古物件では、書面上の土地の面積と実際の面積が一致しないケースもあります。これは、境界が明確でないために、隣地と自分の土地の面積が曖昧になっていることが原因です。このような場合、土地の面積が変わるおそれがあるため、事前に確認しておくことが重要です。
境界を明示する具体的な方法
境界を明示するためには、いくつかのステップが必要です。中古物件や土地の売買において、境界確認を行うための一般的な手順を以下に示します。
1. 現地で境界の確認
まずは、現地で実際に境界がどうなっているのかを確認します。この作業は、購入希望者と不動産業者、場合によっては売主も一緒に行うことが望ましいです。境界標(石や杭など)が設置されている場合は、その位置を確認し、境界線が明確かどうかを判断します。
2. 境界が不明確な場合の対応
もし境界がはっきりしない場合や、境界標が見当たらない場合は、売主に対して境界を明示するための手続きを依頼することが可能です。この際、土地家屋調査士と呼ばれる専門家を紹介することもあります。土地家屋調査士は、正確な測量を行い、法的に有効な境界を確定する役割を果たします。
また、境界確認の際にトラブルが予見される場合や、隣地所有者との意見が一致しない場合は、調停や裁判といった法的手続きを通じて解決を図ることもあります。これにより、後々のトラブルを防ぎ、安心して土地を所有・利用することができます。
3. 売主様との交渉
境界明示が必要な場合、購入者だけでなく、売主にも協力を依頼することが重要です。売主に対して、土地の境界を明確にするための測量を依頼し、その費用について交渉を行います。多くの場合、売主がこの費用を負担することが一般的ですが、状況によっては購入者と折半するケースもあります。
境界確認や測量が必要な場合は、売主様と慎重に交渉を進めるとともに、必要に応じて専門家のサポートを受けることが大切です。
https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/soshiki/dobokukanri/13017.html
https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/uploaded/attachment/127520.pdf
まとめ
境界明示は、不動産取引において非常に重要な手続きであり、特に中古物件を購入する際にはその必要性が高まります。境界を明確にすることで、所有土地の範囲を正確に把握できるだけでなく、隣地とのトラブルを未然に防ぐことができます。
現地での境界確認が済んでいない場合は、境界標の確認を行い、必要に応じて土地家屋調査士の力を借りることをお勧めします。また、境界明示のための手続きについては、売主様との交渉も重要なポイントとなります。正確な境界を確定し、安心して不動産取引を進めるためにも、早めの対応が肝心です。
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